お部屋のインテリアやレイアウトをご相談いただく中で、近年特に人気が高まっているのが「畳ベッドを小上がり(こあがり)として活用する」というレイアウトアイデアです。
フローリング中心のモダンな住空間が増える一方で、「やっぱり畳の温もりや香りに癒やされたい」「ちょっとした和の空間をリビングや寝室に作りたい」とお考えになる方は非常に多くいらっしゃいます。しかし、本格的なリフォームで小上がりを造作しようとすると、多額の費用や施工期間がかかってしまうのが現実です。
そこで大活躍するのが畳ベッドです。置くだけで手軽に小上がり空間を実現でき、インテリアのアクセントになるだけでなく、実用的な収納や寛ぎの場としても機能します。今回は、畳ベッドを小上がりとしてお部屋に取り入れるメリットや失敗しない選び方、空間演出のコツをプロの視点から詳しく解説いたします。
畳ベッドを小上がりとして導入する圧倒的なメリット
畳ベッドを「ベッド」としてだけでなく、「小上がりスペース」としてお部屋に配置することには、ライフスタイルを豊かにする数多くのメリットが存在します。
最大の魅力は、お部屋の中に「立体感」と「メリハリ」が生まれる点です。平坦になりがちなフローリングのお部屋に一段高くなった畳の小上がりを作ることで、視覚的なアクセントが加わり、空間全体が洗練された印象に変わります。
また、多用途に使える汎用性の高さも魅力です。日中は小上がりの上で小休みをしたり、お子様の遊び場にしたり、洗濯物を畳む家事スペースとして活用できます。そして夜になれば、布団を敷くだけで上質な寝室へと早変わりします。来客時にはそのままお客様のお休みになるスペースとしても重宝します。
さらに見逃せないのが「段差を利用した立ち座りのしやすさ」です。一般的な床に敷いた畳や布団からの立ち上がりは膝や腰に負担がかかりますが、高さ40cm前後の畳ベッドであれば、ソファのように腰掛けやすく、立ち座りの動作が格段にスムーズになります。ご高齢の方や、腰痛にお悩みの方にも大変お勧めできるスタイルです。
小上がり風畳ベッドを選ぶ際にチェックすべき重要なポイント
いざ畳ベッドを小上がりとして導入する際、後悔しないために必ず押さえておきたい選び方のポイントが3つあります。
1つ目は「フレームの高さとデザイン」です。小上がりとして使用する場合、座りやすさを重視するなら高さ35~40cm程度がベストです。また、リビングなどの目立つ場所に置く場合は、ヘッドボード(枕元の棚)がない「ヘッドレスタイプ」を選ぶと、どの方向からでも腰掛けやすく、部屋に圧迫感を与えません。フラットでシンプルなフレームデザインを選ぶことが、本物の小上がりに見せるコツです。
2つ目は「大容量の収納力があるかどうか」です。畳ベッドの多くは、畳面を持ち上げる「跳ね上げ式」や、下部に引き出しが付いた構造になっています。小上がりとして配置しながら、その内部を衣装ケースや季節物の家電、ラグなどの大型収納として活用できるため、お部屋の収納不足を解消する一石二鳥の家具となります。
3つ目は「畳表(たたみおもて)の素材選び」です。伝統的な「い草」は爽やかな香りと調湿効果が魅力ですが、日焼けによる変色や擦れが気になる場合もあります。最近では、耐水性・耐久性に優れ、ダニやカビが発生しにくい「樹脂製」や「和紙製」の畳を採用したベッドも増えています。お手入れのしやすさやカラーバリエーションの豊富さから、モダンなインテリアに合わせたい方に非常に人気があります。
お部屋を上質な空間に変えるインテリアコーディネート術
畳ベッドを小上がりとしてお部屋に馴染ませるためには、周囲の家具やインテリアとの調和を意識することが大切です。
例えば、リビングの一角に配置する場合は、ローテーブルや座椅子を組み合わせて「和モダンなリビングスペース」を演出するのがおすすめです。木目の美しいサイドテーブルや、温かみのある間接照明を小上がりの近くに置くことで、夜間は落ち着いた雰囲気を楽しむことができます。
また、カラーコーディネートにおいても、フレームカラーをフローリングの色味と同系色に合わせると空間に一体感が生まれます。逆に、ダークブラウンのフレームに黒やグレーの和紙畳を組み合わせてシックなコントラストを楽しむなど、お好みに合わせてカスタマイズできるのも畳ベッドならではの楽しみ方です。
手軽にお部屋へ和の安らぎを取り入れ、空間を有効活用できる「畳ベッドの小上がり化」。ご自宅の模様替えや新しい家具選びの選択肢として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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